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2008年07月23日(水) 19:45

バフェットとソロス 勝利の投資学

「バフェットとソロス 勝利の投資学」

バフェットとソロスという、スタイルの全く異なるマネーの達人の共通点をあぶりだすことで投資における根本的なものの考え方を明らかにしています。マニュアル的な内容はすぐに陳腐化してしまいますが、投資を哲学の領域にまで高めることができれば、どのような状況にも対応することができると私は考えており、それに触れることができる本書は大変良い内容だと思いました。

一点だけ注意した方が良いと思ったのは以下です。
・分散投資なんて小鳥さんのやることだと信じている。


バフェットやソロスほど投資で成功するためには集中投資が不可欠です。アセットアロケーションを組んで、あんな風に大金持ちになることはありえません。当たり前ですが。しかし、集中投資をしたからといってその人が大金持ちになれると限らないことは認識しておいた方がよいと思います。たとえ投資能力があったとしても、です。集中投資は運の要素がどうしても強くなる傾向にあります。バフェットやソロスとほぼ同等の能力を持っている人が仮にいたとしても、現在の彼らほどのパフォーマンスを再現することは結構難しいのではないかと私は考えています。


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2008年07月21日(月) 09:23

解散価値2


前回の最後に挙げた、「企業が解散することはほとんど無い話なのだから、解散価値を計算しても無意味」という意見について考えてみます。

まず、複雑な事象を解明しようとするときは、なんらかの単純なモデルにまで抽象化して考えるのがスジです。理系の人は高校の物理の時間にニュートンの運動方程式など解いたことかと思いますが、最初は摩擦や空気抵抗の無い理想的な状態を想定したはずです。現実の世界ではそんな話はあり得ませんが、話をそこから始めて、後から必要な要素をつけ加えていくことによって現実に近いモデルがようやくできあがるというものです。

数学の時間にやった図形の問題にしても、点や線は一切の面積や太さを持っていないという前提です。現実の世界ではあり得ない話ですが、建築をはじめとして様々な分野で役立てることができます。さらに、17世紀の政治哲学者であるトマス・ホッブズやジョン・ロックらは社会や国が存在しない、身分の上下も無い、すべての人が平等で自由な状態を「自然状態」として抽象化し、後の民主主義や資本主義の思想に大きな影響を与えました。


企業の解散価値にしても同様に、最初は単純化して考えることが有効であり、そこを出発点として様々な要素を加えていくわけです。解散価値が時価総額を下回っているから、その株を買えば必ず儲かるというわけではありません。このような銘柄をいくつか集めたポートフォリオがどのようなパフォーマンスになっているかを調べる。さらに、利益の継続性や安全性のパラメーターを付け加えることで儲かる確率が高くなるかどうか確認する。また、どのようなタイミングで買付ければよいのかを見極める。このような検証作業を行うことで、現実の投資に有効なモデルへと近づけていくことが必要だと私は考えています。


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2008年07月12日(土) 11:08

解散価値1

バリュー投資における評価方法のひとつとして、解散価値があります。

ある企業が何らかの理由によって解散したとします。借金は債権者へ返済し、所有していた財産を全部売り払ったところどれだけ株主に残るかを試算するというものです。

PBRという評価法もありますが、BSに記される純資産を元にした評価法です。実際には在庫などを売り払えば二束三文にしかならないのが通常ですから、もう少し割り引いて考える必要があります。

そこで、簿価に対して安全率となる係数を掛けることによって現実に即した形で算出しようというのが解散価値の基本的な考え方です。

例えば単純な例ですが、以下のように計算してみます。
流動資産
現金 5,000×100% = 5,000
受取手形・売掛金 1,000×80% = 800
棚卸資産 500×30% = 150

固定資産
土地 5,000×80% = 4,000
無形固定資産 3,000 × 0% = 0


簿価合計 = 14,500
割引後の合計 = 9,950
(百万円)

現金は係数100%で問題ないと思いますが、棚卸資産や無形固定資産は解散時にはほとんど評価されないと推測されますので、係数を低くしておきます。土地の評価は現状の地価がどの程度になっているかを考慮した上で係数を掛けます。この辺のさじ加減は個々人の判断によって変わります。

こうして算出された値と、当該する企業の時価総額を比べてみて株価が割高か割安かを判断します。もし時価総額が7,000(70億)だとすると、解散価値の方が高く出ていますからこの企業の株価は非常に割安という話になります。

ところで、この算出方法は企業が「仮に解散したらどうなるか」という前提のもとに計算を行っています。いつだったか、「企業が解散するなんてことはほとんど無い話なのだから、そんなものを計算しても無意味だ」と言われたことがありました。

次回はその点について少し考えてみます。


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2008年07月03日(木) 05:14

6月のスクリーニング

こんにちは。
6月のスクリーニングをアップしました。

ダウンロード


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2008年06月30日(月) 22:28

人口動態と株価

人口動態と株価の関係はよく引き合いに出されます。かくいう私も自著で引き合いに出してますので、ここで少し自分突っ込みをしてみます。


仮説:人口動態と株価は連動している。ベビーブーマーが40代になると住宅の購入など消費が人生の中で最も大きくなるため、経済も活性化し株価が高騰する。1980年代後半における日本のバブルや、1990年代の米国株の高騰がそのよい例である。日本では団塊ジュニアが40代への予備軍として控えているため、日本の景気は今後良くなり、株価も上昇する。


突っ込み1
日米2つのサンプル数では、いかにも少ない。ヨーロッパの各先進国においても同様のデータが得られていなければ、信頼に値する仮説とはなりにくい。ヨーロッパ先進国のデータを調べ上げ、同様の傾向が得られるのだろうか。仮説に一致しないデータがあったならば、何故そうなったのか前提条件を改めて見直す必要がある。


突っ込み2
40代前半で住宅を購入する人が多いはずだから、これから不動産セクターに投資すればベンチマークを上回ることができるのではないか?また、そうであるならば、米国や日本で株価が上昇した際は不動産セクターがインデックスを上回っていたのか?相関関係があるのか、40代の消費動向を調べて株式市場でどのセクターがあがっていたか調べておきたい。


突っ込み3
40代で消費が最大となる前提そのものが崩れる。日本の将来を懸念して、団塊ジュニアが子供をあまり産まない、消費も控える。また、人口のピークアウトを見越して株価が反応しない可能性もある。


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2008年06月29日(日) 21:45

7739 キヤノン電子

久々の簡易銘柄分析です。
キヤノン電子(株) 【東証1部:7739】
です。

*四季報のスクリーニングで抽出された企業を簡易分析をしています。
*特に売買の推奨をするつもりはありませんのであしからず。単純に安いからといって買うわけでもありません。私の投資判断は全て中立です。
*分析の目的は、興味を持たれた方が「より深く調査する」「更に自分で考える」ためのきっかけを提供することです。

●経営指標の推移
7739.jpg

●事業内容
キヤノン向けレーザースキャナーユニットやドキュメントスキャナーが主柱。高収益、無借金


●コメント
定量分析をする限り、ほれぼれするような優良企業です。毎年FCFを着実に積み上げており、安全率も年々高まっています。

キヤノングループに属しており、株式の54%を親会社が握っています。売上や、資本政策など親会社の意向によって左右される子会社リスクが存在します。詳細な分析をするなら親会社のキヤノンの動向も把握しておくべきでしょう。


簡単に分析しましたが、私が認識できなかったリスクも当然あるかと思います。
投資は自己責任でお願い致します。


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2008年06月28日(土) 13:03

四季報注目銘柄(その2)

四季報注目銘柄のその2です。私が注目している指標(ROA、PER、営業増益率、回転率、安全性)でスクリーニングしました。
1次スクリーニングから何社か間引きした程度なので、直近の状況や正確性には欠けますので、その点了承ください。

コード 社名
2794 クリエイトSD
3844 コムチュア
4343 イオンファンタ
3712 情報企画
3814 アルファクFS
7564 ワークマン
6164 太陽工機
2128 ノバレーゼ
4744 メッツ
3330 アガスタ
3723 日本ファルコム
2136 ヒップ
2154 トラストワーク
2427 アウトソシング
4312 サイバネットS
3376 オンリー
7739 キヤノン電子
2317 システムプロ
2400 メッセージ
2478 MKキャピタル
3395 サンマルクHD
3710 ジョルダン
5444 大和工業
3377 アイケイコーポ
2135 VSN
2311 エプコ
4290 プレステージイ
2144 やまねメディ
9381 エーアイテイー
4287 ジャストプラン
2685 ポイント


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2008年06月26日(木) 21:20

株主優待

配当や株主優待の季節となりました。投資において特に優待は意識していないのですが、私の所へも続々と届いております。

株式を保有することは企業の一部を所有することであると考えれば、株主優待というのは自分で自分に贈り物をするという行為です。経済的に考えれば合理性なんてものは無いのですが、もらったらもらったで嬉しくなるのですから不思議なものです。

私たちは経済的な合理性を追求する世界の住人であると同時に、人付き合いを上手くやっていこうとする世界の住人でもあります。誰かの誕生日や母の日・父の日に現金をあげてしまうと、普通の人は何か気まずい雰囲気になってしまいますよね。贈り物を渡す相手のことを考え、時間を割いて選んでくれたことに人は感謝の念を抱くのです。

この社会的な習慣が私たちの心の底にまで根付いているためか、贈り物をもらうと条件反射的に嬉しくなってしまうという性質が私たちにはあります。この条件付けが、本来は経済的な利益を追求するはずの株式投資において適用されると、優待目当てで株を選ぶという行為になっていくのではないかなあ、と私は考えています。

もちろん、優待があるために長期保有ができて日々の株価に一喜一憂することがなくなるというのであれば、その人にとっていいことだと思います。逆に、「オレの誕生日には現金をよこせ」なんて要求をするほど経済人になってしまう方がなんだかなあというものかもしれません。昔私がそうだったので少し反省しています。


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2008年06月24日(火) 19:17

社員の賃金水準

先日、用事があって証券会社に行ったのですが、入り口で外国人が集まってビラを配っていました。何事かと思いビラを読んだところ、同じビルにテナントとして入っている英会話教室の外国人講師がストを起こしているとのことでした(私を生徒と勘違いしてビラを渡したらしい)。

当該の企業は増収増益を維持し、生徒の授業料も上げているのに、講師への賃上げは一切無いという主張が書いてありました。

会社四季報には企業ごとに社員の平均年収が記載されていますが、中にはこれほど安い給料で本当に生活できるのだろうかと心配になる会社もあります。特に、利益率が良いにもかかわらず賃金が低く抑えられている企業は、社員が犠牲となっているわけです。仕事にはやりがいの面が大きいといっても、これででは人材を育てることはできません。また、将来的に賃金水準が是正されれば(最近その傾向が強くなっていますが)減益は免れないでしょう。

四季報を見て、あまりにも年収の低い企業のリスクは大きいと見て、私は投資の対象からは外すようにしています。


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2008年06月22日(日) 12:29

業績セグメント

企業の財務状況について一瞥してどんなものか確認したいという場合は、四季報CDなど利用すればおおよそのところがすぐにわかります。

ただ、単一の事業を手がけている企業はまれで、大体2,3の事業にわたって営利活動を展開しているところがほとんどです。このようなセグメント情報は有報まで目を通さないといけなかったのですが、以下のサイトでよくまとまった情報が提供されているのを見つけました。

上場企業の業績・セグメント情報

情報があふれかえっている現在の状態では、分析を効率的に行い、調べる価値のある企業に時間をかけたいものです。


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↑ツチヤ氏/びびりおん氏/あいこ氏
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